米Appleは6月6日(現地時間)、WindowsのゲームソフトをMacに移植するツール「Game Porting Tool」を発表した。これにより、従来「何カ月もかかった作業が不要」になり、動作確認を数日でできるようになるという。
Appleは同日、次期MacOSの「Sonoma」の新機能として「Game Mode」を発表した。Game Modeでは、M1およびM2搭載のMacでのゲーム性能が向上するとクレイグ・フェデリギ氏はWWDCの基調講演で説明した。
ゲーム開発者に既存のWindowsゲームを簡単にMacに移植できるツールを提供し、これをSonomaのGame Modeで快適にプレイできるようにするという構想だ。
Game Porting Toolは、Windowsのアプリを(macOSを含む)Unix環境に変換するオープンソースプラットフォーム「Wine」をベースにしている。さらに、Microsoftのゲーム処理API「DirectX」をAppleのAPI「Metal 3」に変換する機能も搭載する。
キーボード、マウス、コントローラによる入力、オーディオ再生、ネットワークファイルシステム、Direct3Dに関連するすべてのAPIを、macOSの対応するAPIに変換する。
このツールは、移植前のWindowsゲームを実行するエミュレーション環境も提供する。これにより、Macで実行する際のゲームのグラフィックスの状況と潜在的な性能を理解できるという。
新ツールは既に公式サイトからダウンロード可能になっている。
Appleは次期OSの開発者向けβ版を無料でダウンロードできるようにしたため、Windowsゲーム開発者は無料のApple IDを取得するだけでmacOS SonomaとGame Porting Toolを試せる。
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