メリハリのない生活がメリハリのない身体を作る…
緊急事態宣言が発令されてひと月ほどになります。テレワークや休校、巣ごもり生活――しかも「戸外の運動もあまりお勧めできない」という専門家の意見も報道され、ますます運動不足と体重増加が気になる方もいるでしょう。
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家で体を動かすゲームもよいのですが、コマーシャルのように思いっきり身体を動かせるような広いお部屋がある方は少ないと思います。都内だと窓を開けても隣のマンションの壁があったり、騒音がうるさかったりと、換気もなかなかできないものです。「買い物も3日に一度程度に」と要請が出ましたから益々、出不精に。結果、時間に拘束されないので夜遅くまで起きていて朝遅くまで寝ている、食事も何となくダラダラ…。
聞くところによるとオンとオフが全くなく一日中部屋着という方もいるとか。ご存知の方も多いと思いますが、ルーズな服を着ていると太る痩せる関係なく体形が崩れていきます。少なくともウエストのくびれはなくなっていきます。生活だけでなく体のメリハリもなくなってしますのです。
コロナウイルスが収束し、「さぁ、職場や学校へ行こう！」と思ったら、今まで着ていた服を着ようにも全く入らない。なんてことになりかねません。そんな残念な事態にならないように食事の内容や、食べ方についてお伝えします。
2020年、「バランスが良い食事」の基準が変わった！
「バランスの良い食事が大事」とよく聞きますが、そもそも「バランスの良い食事」とはどういうことをいうのでしょうか？ 厚生労働省は「日本人の食事摂取基準」という国民の健康の保持・増進、生活習慣病の発症予防・重症化予防を目的に、科学的根拠に基づき、エネルギー及び栄養素の摂取量を年齢・性別ごとに設けています。この基準を満たした食事が「バランスの良い食事」とされるわけです。
この食事摂取基準は5年ごとに改訂されて2020年から5年間新しい基準が設定されています。今回の大きな変更点はタンパク質の摂取量です。タンパク質は体重の1000分の1g摂りましょうと言われており、体重50kgの人なら50gです。よく「赤身の肉を100g食べれば100gのタンパク質が摂れるのですか？」と聞かれますがそんなことはなく、食品に含まれるタンパク質量はそれぞれ違います。
例をあげると、食材100gあたり…
ささみ23.9g
鶏むね肉21.3g
豚ロース22.7g
豚もも肉22.1g
牛もも肉19.3g
全卵12.3g
しらす40.5g
初カツオ25.8g
鯖23.0g
いかがでしょう、思いのほか少ないのです。
では、なぜタンパク質の摂取基準量が増えたのでしょうか。それは、日本人はタンパク質の摂取量が比較的低いので高齢になってから筋肉量が減り、サルコペニアやロコモティブシンドロームになる方が多いため、若いうちに筋肉を増やす食習慣をつけて寝たきりになるのを防ぐという目的があります。
そもそもタンパク質は「プロテイン」と言い「第一のもの」という意味があります。私たちの体は水分を除くとタンパク質の主成分で14～18％を占めます。筋肉だけでなく血液に含まれる健康の指標となるアルブミンや、骨・皮膚の健康を維持するコラーゲン、美しい爪や髪を作るケラチン、身体の代謝に関わる酵素、新型コロナ感染症のニュースで最近よく耳にする抗体もタンパク質なのです。
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