東京:日本の宇宙計画は、インドの歴史的な月面着陸に続くべく、今週末に打ち上げ予定のミッション「ムーンスナイパー」に一連の失敗からの復活の期待をかけている。
27日に打ち上げ予定のロケットには、4~6ヶ月後に月面に到達する予定の着陸機と、宇宙の進化に関する調査を目的としたX線分光撮像衛星が搭載される。
日本の宇宙計画は世界最大級の規模を誇るが、着陸機を月面に着陸させる日本初の試みは2022年11月に失敗し、先月には新型ロケットが試験中に爆発した。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が今、期待をかけているのが、SLIM(Smart Lander for Investigating Moon)だ。
SLIMはその名の通り小型・軽量で、サイズは高さ2.4m(7.9ft)・幅2.7m・厚さ1.7m、重量は約700kg(1545ポンド)である。
JAXAは、その精度の高さから「ムーンスナイパー」と名付けられたSLIMを、月面上の特定の目標地点から100メートル以内に着陸させることを目指している。
SLIMは、変形可能な手のひらサイズの小型探査機(おもちゃメーカーと共同開発)を使用して、月の形成過程について調べるために、露出したマントル由来物質を組成調査する。
SLIMプロジェクトチームの坂井真一郎氏は24日、記者団に対し、インドの成功に敬意を表しつつ、「月面着陸は依然として非常に難しい技術だ」と語った。
「後に続くべく、我々としては自分たちの運用に全力をあげる」
インドの探査機が23日、月の南極付近への着陸に成功した。世界で最も人口の多い同国とその低コストな宇宙計画にとって歴史的偉業だ。
これ以前は、月面に探査機を着陸させた国は米国、旧ソ連、中国だけだった。南極付近への着陸は世界初となる。
インドの成功の数日前には、ロシアの探査機が同じく南極付近に衝突した。インドによる前回の試みは4年前で、着陸直前に失敗していた。
日本も以前に挑戦を行っている。昨年、米航空宇宙局(NASA)のアルテミス1に搭載された探査機「オモテナシ」による着陸を試みたが、ミッションは失敗し通信が途絶えた。
そして4月には、日本のスタートアップ企業ispaceの着陸船が打ち上げられたが、同社が言うところの「ハードランディング」の後に通信が途絶え、民間初の月面着陸という同社の野心的な試みは失敗に終わった。
日本はロケット打ち上げでもトラブルに見舞われている。3月には、次世代ロケット「H3」の打ち上げが点火後に失敗した。昨年10月には、通常は信頼性の高い固体燃料ロケット「イプシロン」の打ち上げも失敗に終わっている。
7月には、イプシロンの改良型である「イプシロンS」ロケットの試験が行われたが、点火50秒後に爆発した。
27日に種子島から打ち上げ予定の主力ロケット「H2-A」にはSLIMと共に、JAXA、NASA、欧州宇宙機関(ESA)が共同開発した「X線分光撮像衛星(XRISM)」が搭載される。
XRISMは、銀河を吹き渡る風である高温プラズマのX線精密分光撮像を通して、物質やエネルギーの流転を調べ、天体の組成や進化を解明する。
XRISMのプロジェクトマネージャーである前島弘則氏は、「ダークマターが銀河の膨張を妨げているという説がある」と説明した。
「なぜダークマターは収束しないのか、それを広げる力は何か、そういった問題がXRISMによるプラズマ観測で解明されることが期待される」
AFP
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