大型で非常に強い台風１４号は、鹿児島県本土を含む広い範囲を暴風域に巻き込みながら北上し、上陸するおそれがあります。
奄美地方を除く鹿児島県には暴風と波浪、高潮の特別警報が発表されていて、経験のないような暴風などで災害が発生するおそれがあり、最大級の警戒が必要です。
「線状降水帯」が発生した場合、大雨の特別警報が発表される可能性もあり、気象台は早め早めに身の安全を確保するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、大型で非常に強い台風１４号は、正午には鹿児島県の屋久島付近を１時間に２５キロの速さで北北西へ進んでいるとみられます。
中心の気圧は９２５ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は５０メートル、最大瞬間風速は７０メートルで、中心の北東側２２０キロ以内と南西側１６５キロ以内では風速２５メートル以上の暴風が吹いています。
奄美地方を除く鹿児島県には、暴風と波浪、高潮の特別警報が発表されています。
薩摩、大隅地方と種子島・屋久島地方では、経験のないような暴風や高波、高潮で大規模な災害が発生するおそれがあり、最大級の警戒が必要です。
薩摩、大隅地方と種子島・屋久島地方、それに奄美地方が風速２５メートル以上の暴風域に入っていて、鹿児島市では午前１０時ごろ、屋久島町の尾之間では午前９時すぎにいずれも４３.５メートルの最大瞬間風速を観測しました。
県内の広い範囲に台風本体や周辺の発達した雨雲がかかり、午前１１時までの１時間にはいずれも県が設置した雨量計で霧島市で５９ミリの非常に激しい雨を観測したほか、屋久島町で４５ミリ錦江町で３７ミリの激しい雨を観測しました。
屋久島町では土砂災害の危険性が非常に高まり「土砂災害警戒情報」が発表されています。
また西之表市と出水市、日置市はそれぞれ全域に「緊急安全確保」を出しています。
今後の見通しです。
台風はこのあとも北上を続け、これから１８日夜にかけて勢力を維持したまま県本土に最も接近し、上陸するおそれがあります。
一部の住宅が倒壊するほどの猛烈な風が吹くおそれがあり、１８日の最大風速は奄美地方と種子島・屋久島地方で５０メートル薩摩、大隅地方で４０メートルで、最大瞬間風速は７０メートルに達するおそれがあります。
海上は猛烈にしけていて、１８日の波の高さは種子島・屋久島地方と大隅地方で１４メートル、奄美地方と薩摩地方で１０メートルで、１９日も広い範囲で猛烈なしけが続く見込みです。
大雨にも厳重な警戒が必要です。
１９日午前中にかけて発達した雨雲が次々と連なる「線状降水帯」が発生して猛烈な雨が降り、大雨災害の危険性が急激に高まるおそれがあります。
気象台は「線状降水帯」が発生した場合、大雨の特別警報を発表する可能性があるとしています。
１９日昼までの２４時間に降る雨の量は、いずれも多いところで薩摩、大隅地方で５００ミリ、種子島・屋久島地方で３００ミリ、奄美地方で２００ミリと予想されていて、その後も雨が続く見込みです。
薩摩、大隅地方と種子島・屋久島地方では１９日未明にかけて潮位が高くなり、沿岸や河口付近の低い土地では浸水などのおそれがあります。
暴風や高波、高潮に最大級の警戒をするとともに、大雨による土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫にも厳重な警戒が必要です。
落雷や竜巻などの激しい突風にも十分注意してください。
気象台が「これまでに類似するものがない極めて危険」だとする台風が迫り、災害の危険度が急激に高まって大規模な災害が発生するおそれがあります。
各自治体から出されている避難情報に従って危険な場所から離れ、頑丈な建物の中に移動するなど、早め早めに身の安全を確保してください。
不要不急の外出は控えてください。
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