海外のゴルフではプロのコーチやスタッフとチームを組むことが一流プレーヤーとして戦い続けるための条件になります。適材適所のチームづくりは、選手の役割で自ら適材を探し求めています。ここが欧米と日本では温度差があるといいます。※本連載は吉田洋一郎氏の著書『PGA 超一流たちのティーチング革命』(実務教育出版)から一部を抜粋し、再編集したものです。
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技術を細分化して高めなければならない
■チームスポーツとしてのゴルフ ゴルフは個人競技のため、プロゴルファーというとどこか一匹狼的に見られているところがありますが、実はコミュニティーやチームをとても大事にしています。とりわけPGAツアーの一流クラスの選手たちはその傾向が顕著です。 ゴルフに限らずプロスポーツは年々、レベルが上がってきています。昔なら1人で黙々と球を打てば十分でしたが、科学的な理論やツールを使いはじめたことで技術向上のスピードが急速化しています。スポーツを取り巻く環境が激変しているため、技術を細分化して高めなければ、そのスピードに追いついていけません。 これは医療の現場と同じことです。かつては内科なら内科医が病状を診て、その医師が治療を施すのが当たり前でした。いまは医療の進歩により、チーム医療が一般化しています。難しい病気であればあるほど、多種多様な医療専門職が1人の患者にかかわり、適切な医療を実現しています。 ゴルフも同様に、技術分野1つに対し1人の専門家に委ねることで、より高度な技術向上が図られるわけです。裏を返せば、1人のコーチですべてに対応することが不可能なくらい、1つ1つの技術分野が高度になっていることの表れです。 心臓手術が必要な重篤な患者ならエキスパートの専門チームが組織され、術後は経過観察を専門とするスタッフがかかわり、その後完治に至るプロセスでは徐々にスタッフが少なくなっていく。そんなイメージがPGAツアーのチームです。 専門性がより重視されるゴルフのコーチですが、近年ではスイング、ショートゲーム、パッティング、メンタルなどに細分化されています。それ以前は技術系のコーチが1人でスイング、ショートゲーム、パッティングなどを指導していましたが、21世紀に入ってから専門化していきました。ゴルフがスポーツとして進化した表れとも言えるでしょう。プロ・アマ含めて、プレーヤーのレベルに合わせて指導の仕方も大きく変わってきています。 学校教育において、小学校、中学校、高校、大学ではそれぞれレベルによって教育内容が違うのと同じです。ゴルフ初心者には小学校の先生のように基本的なことを教えることが可能ですが、中学生以上になれば教科ごとの先生が必要です。さらに高度な教育になれば、それに見合ったレベルの先生でなければなりません。プロであれば、大学教授レベルの高度な専門性を持ったコーチが必要になります。
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