新型コロナウイルス感染症(COVID-19)では感染者の症状が無症状であったり重症であったりと、症状の度合いが患者によって大きく異なります。感染者の数が爆発的に増加する新型コロナウイルスのパンデミック下において、患者を扱うことができる病床や集中治療室の数は限られているため、患者に適切なタイミングで適切な措置を取ることは、感染拡大を乗り切るために非常に重要です。そんな中、集中治療室での処置を必要とするCOVID-19患者を96%の精度で特定することが可能な人工知能(AI)が開発されています。
Integrative Analysis for COVID-19 Patient Outcome Prediction
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7386508/
AI Predicts 96% of COVID-19 Pneumonia Cases That Will Require Intensive Care
https://www.sciencealert.com/new-algorithm-works-out-which-covid-19-pneumonia-cases-require-intensive-care
COVID-19のパンデミックに立ち向かうためにAIを用いる事例が増えており、「せきの音」からCOVID-19の感染を検知できるAIや……
新型コロナウイルス感染症を「せきの音」から検知可能なAIが開発される、無症状患者は100%検知 - GIGAZINE
AIを用いてCOVID-19治療薬の新しい作り方を模索する試みなどが行われています。
人工知能で新型コロナウイルス感染症治療薬の「新しい作り方」を開拓する試み - GIGAZINE
COVID-19に感染した場合、ほとんどの人は最終的に回復しますが、一部の人は急ペースで重度の肺炎を発症し、びまん性軸索損傷や急性呼吸不全を併発、最終的に死に至ることもあります。そんな重症化したCOVID-19患者を特定するためのAIが開発されています。
AIでは胸部スキャン画像を人口統計情報、バイタルサイン、血液検査結果などの非画像データと組み合わせることで、集中治療室での処置を必要としている重症患者を予測することに成功しました。AIは開発の初期段階にありますが、その精度を検証するためにアメリカ・イラン・イタリアで入院したCOVID-19患者295人分のデータを用いたテストを行ったところ、AIは96%の精度で集中治療室での処置を必要とする患者を予測することに成功したそうです。
AIの開発に携わったレンセラー工科大学のエンジニアであるPingkun Yan氏は、「AI開発者として、私はその力を信じています。AIにより、大量のデータを分析し、人間の目にはそれほど明白ではない特徴を抽出することが可能になります」と語っています。
別の研究では、人工呼吸器の使用とカリウムレベルが最も重要な非画像の変数であることが明らかになっており、リンパ球の割合や総ビリルビン、クエアチニン、アルブミンなどの数値も重要な変数であることが判明しています。さらに別の研究では、年齢・発熱・呼吸異常などの非画像データだけでも、COVID-19患者を集中治療室で処置する必要があるかどうかを予測できることが明らかになりました。
これらの研究で開発されてきたAIと比べると、今回Yan氏らが開発したAIはさらに一歩進んでいます。まず、肺の特徴の範囲と量を定量化し、次にCOVID-19由来の肺炎を予測するのに最も重要な機能に焦点を当てます。最後に、他のコンテキスト要因を使用して、どの患者が最も深刻な症状を発症するかを予測するとのこと。論文には「我々の知る限り、今回の研究は結果予測のために画像データと非画像データの両方を含む患者の全体的な情報を使用した最初のものです」と記されています。
研究チームは今後AIを改良して、より綿密なモニタリングとケアを必要とするCOVID-19肺炎患者のスクリーニングに使用することを望んでいるとしています。なお、今回の研究ではCOVID-19由来の肺炎と呼吸器疾患の違いを比較するようなテストは行われていません。
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November 30, 2020 at 10:32AM
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「集中治療室での処置が必要なCOVID-19患者」を96%の精度で予測するAIが登場 - GIGAZINE
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