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Sunday, May 31, 2020

推理に必要なもの“だけ”凝縮した激ムズゲーム『オブラ・ディン号の帰還』が斬新すぎる(ふたまん+) - Yahoo!ニュース

 どうも、ヤマグチクエストです。みなさん「推理」はお好きでしょうか?  小説、ドラマなどでも広く親しまれているジャンルなので、ほとんどの人が一度は経験したことがあるかと思います。探偵がアリバイを崩したり、トリックを暴いたりしていく様は爽快ですよね。やたらタバコや酒を好むハードボイルドな刑事に憧れたこともありました。 ヤマグチクエストおすすめ『オブラ・ディン号の帰還』の紹介動画  そんな「推理」している快感を味わうことができる「推理ゲーム」は名作が多く、シナリオも相まってファンも多くいることでしょう。  しかし、「シナリオを楽しみたいのに謎解きが難しくて進めない!」という声もあり、そのバランスを整えるためか、「推理パートを簡略化し、シナリオを増幅させる」という調整を行う推理ゲームも中にはあります。  気持ちは痛いほど分かります。難しすぎると「クソゲー」とか言われてしまって、やってもない人にも「難しそうだからやらない」と言われてしまう世の中ですからね。せっかく面白いストーリーなのに、謎解きが難しくて最後まで見られない、ということになってももったいないですし、理解はできるんです。  しかし、難易度を下げることは、「解けそうで解けない」「これ気づいた俺、天才なんじゃね?」という絶妙な高バランスの謎を解いたときの何ものにも代えがたい快感は推理ゲームならではの快感を薄めてしまっているように思うのです。もちろん『たけしの挑戦状』のような理不尽な難易度は別ですが。  この快感を「何度も」味わうことができるだけでなく、今までになかった斬新さがコアゲーマーをトリコにした傑作推理ゲームが今回紹介する『Return of the Obra Dinn(オブラ・ディン号の帰還)』です。

■「推理ゲーム」に必要なものとは何か

 本作のあらすじを紹介します。1803年に行方不明となっていたオブラ・ディン号という商船が、4年後の1807年のある日、港に突如姿を現しました。保険調査官である主人公は、その船に乗っていた乗員乗客60名の安否を確認して損害査定書を書くために、船に乗り込みます。しかし、船はすでにボロボロで乗員乗客たちの姿はありませんでした。はたしてこの船にいったい何があったのでしょうか……。  これがあらすじです。これだけ聞くと「え、分かりようがなくない?」と思われるかと思いますが、主人公は乗船時に特殊なアイテムを渡されます。まず1つは、この船に乗っていた人物たちの名簿や船内の写真などを確認できる手記。この手記に書いてある名簿の60人の安否を確認していくことになるわけですが、初期の状態ではほとんど白紙です。  プレイヤーが船内を観察して気づいたことや判明した真実を記入していくことで少しづつ埋まっていき、この手記の情報をすべて埋め尽くした頃にこの船で起きたことの全貌が明らかになる、という仕組みになっています。  推理することのすべてが「過去に起こったこと」である本作は、時系列や人物関係がごちゃごちゃしてしまいがちなので「何を考えればいいのかも分からなくなる」ほど混乱するときもありますが、手記を見て頭を整理できます。つまり、「とにかく手記を埋めること」に徹することで思考をシンプルにできるシステムとなっているんですね。  2つ目は「メメント・モーテム」という不思議な懐中時計です。船内には、乗員乗客たちの「残留思念」が転がっています。この残留思念の近くでメメント・モーテムを起動させると、その人物が最期を迎えた瞬間を少しだけ遡ってみることができます。  これが本作の「肝」です。  たとえば、一番初めに見ることになる、船長室と思しき部屋の前で倒れている人物の残留思念。その人物は船長室と思しき部屋の前で「船長!」と叫んでいます。そして、その船長室と思しき部屋から出てきた男に銃で撃たれてしまいました。ここで、残留思念はストップし、静止画になります。この状態で主人公は、様々なところを観察しながら推理していくことになる、という流れです。  この状況で推理できることとしては、まずその人物は「銃殺」されました。そして、死の直前に「船長!」と呼び掛けていたので、その人物が「船長ではない」ことが分かりますよね。ということは、その声を聞いて部屋から出てきてその人物を撃ち殺した男が「船長」である確率が高そうですよね。  という感じで、少ない情報からその人物の「名前」「死因」を推理していくというゲームとなっています。  このゲームの斬新なところは、先ほども申しました「すべて過去に起きたこと」である点です。多くの推理モノは「犯人」がいて、第一の事件が起きた後に第二の事件が起きたり、関係者のウソや矛盾を見破る駆け引きがあったりしますよね。しかし本作は「犯人捜し」が目的ではありませんし、これから誰かの命が狙われる心配もありませんし、犯人が逃げることもありません。あくまで「保険調査官が死因を調べて損害査定書を書くこと」だけが目的なのです。  それだけなのに、まるで歴史書を読んでいるかのように、死因を読み解くことで徐々にその船で起きたことが明らかになっていく快感はすさまじいです。本当に。  自分で情報を集めて資料を作成していきながら、名簿とにらめっこして死因を特定していく。ここの部分を自動的に行ってくれる親切な推理ゲームもありますが、推理ゲームに本来必要だったのはこの「自分で真相に迫っていく感覚」なのではないでしょうか。  そして本作は、この感覚「だけ」にフォーカスを当てることでとんでもない没入感を感じさせ、ゲームの魅力を増大させることに成功しているのです。

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May 31, 2020 at 09:30AM
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