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Wednesday, April 1, 2020

これからのマイクロサービスに必要な最新技術が凝縮した「Helidon」を徹底解説【デブサミ2020】 - CodeZine(コードジン)

日本オラクル株式会社 クラウドソリューション推進本部長 古手川忠久氏
日本オラクル株式会社 クラウドソリューション推進本部長 古手川忠久氏

オラクルが開発するマイクロサービスを開発するためのフレームワーク「Helidon」

 クラウドサービスプロバイダにはトップ3が君臨しているが、いまここにオラクルが猛追している。2月3日にはOracle Cloud大阪リージョン開設を発表し、日本では2つのリージョンを展開することになった。後発ゆえに、これまでの課題を分析し、最新鋭技術をインフラに導入しているところが強みだ。またオラクルはエンジニア向け勉強会にも積極的だ。クラウド・ネイティブ技術に関しては「Oracle Cloud Hangout Cafe」、通称「おちゃかふぇ(#ochacafe)」を開催している。

 今回のテーマはマイクロサービス・フレームワーク「Helidon」。まずはマイクロサービスそのものを理解するために、古手川氏が「古典」と称する記事「Microservices」(James Lewis、Martin Fowler)を挙げた。マイクロサービスのアーキテクチャには「小さなサービス群の組み合わせ」などの特徴があり、そこからマイクロサービスを構築するためのフレームワークには「小さなサービスをデプロイするための軽量フットプリント」「単独プロセスとしてサービスを稼働させるための基板技術(Docker、Kubernetes等)との親和性」などが必要になる。

マイクロサービス・フレームワークの要件を考える
マイクロサービス・フレームワークの要件を考える

 こうしたマイクロサービス構築における要件を満たそうとしているのがHelidonだ。実体はマイクロサービス開発のためのJavaライブラリ集合体で、オープンソースとしてGitHubで公開されている。アプリケーションをHelidonのライブラリと一緒にビルドして、デプロイする。できあがるものはJava SE VMで動作するアプリケーションと考えていい。通常のJava SEアプリケーション同様、そのままOSで動かしてもいいし、Dockerイメージにしたり、Kubernetesに載せたりすることもできる。

 このHelidonには、大きく分けてHelidon SEとHelidon MPの2つのエディションがある。SEは軽量でフットプリント重視、MPはSEをベースにして機能性と互換性(MicroProfile準拠)重視となっている。

 詳しくは、WebサイトStack OverflowSlackGitHubから情報を得ることができる。またオラクルからはWebLogic Serverライセンス保有のユーザーにはHelidonのサポートが提供されており、将来的にはHelidon単独のサポートが提供される予定だ。

Helidon SE:軽量なマイクロフレームワークとなる理由

 Helidon SEはリアクティブスタイルで開発された軽量なマイクロフレームワークだ。中心となるのは「Reactive Web Server」「Config」「Security」の3つ。ベースとなるサーバー機能はNettyフレームワークに「Reactive Streams API」を使い、シンプルな関数型のルーティングモデルを構築する。このアーキテクチャにより、少ないスレッドで多くのコネクションを制御できたり、メモリ管理やコンテキストスイッチなどのオーバーヘッドを減らしたりすることができる。

 またHelidon SEはGraalVMのネイティブイメージを作成できることも特徴となる。GraalVMとはオラクルが開発しているランタイムエンジンで、Javaアプリを安定・高速実行、Javaアプリをネイティブイメージ化、Java以外にも複数プログラミング言語を実行可能であることが特徴だ。なおGraalVMはCommunity EditionとEnterprise Editionがあり、Oracle Cloudユーザーは無償でEnterprise Editionを使うことができる。

GraalVM:多言語の単一かつ高速なランタイムエンジン
GraalVM:多言語の単一かつ高速なランタイムエンジン

 GraalVMのネイティブイメージが作成可能であるのは、短時間で起動できることやKubernetesで高速にスケールするなどマイクロサービスで求められる要件に適している点で有利になる。

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