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Wednesday, March 20, 2024

初心者が選んではいけないスマートフォン iPhoneとAndroidの共通NGポイント(1/2 ページ) - ITmedia Mobile - ITmedia Mobile

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 新年度が近づき、これから初めてスマートフォンを購入する方も多い時期に入る。スマホ初心者を対象とするような機種も多くあるが、誤った機種を選択すると容量不足、性能不足などを理由に「失敗」したという声を毎年のように耳にする。今回は過去に数百台のスマートフォンを購入し利用してきた筆者が、初心者が選んではいけないスマートフォンを紹介しよう。

容量が64GB以下のスマートフォン

 本体容量が少ないスマートフォンは、筆者としては購入をおすすめしない。どれだけ性能が高くても、現在この容量のスマートフォンでは長期利用は難しく、特に今のご時世で64GBはあっという間に容量不足に陥る。これは写真や動画を撮る、アプリやゲームを楽しむといった場面では大きなマイナス要素だ。

 現在のアプリコンテンツは大容量化が進み、SNSをはじめとした一般的なアプリでも64GBではかなりの制約を強いられる形だ。ゲームを多く楽しむのであれば倍の128GBですら厳しい状況に変化しつつある。

 64GBのラインアップがある機種の具体例を挙げれば、「iPhone SE(第3世代)」が該当する。新品購入では機種数こそ減ったが、3万円以下の廉価機種にはまだいくつか存在するが、ここ1年で倍の128GBへ移り変わりつつある。

iPhone SE(第3世代) 現行のiPhone SE(第3世代)には64GBの構成がある。年度末はキャリアが安価に利用できるiPhoneとして推してくるが、多くの場合容量不足に陥りやすい構成だ

 もちろん、64GBのスマートフォンはリファービッシュ品(再生品)や中古購入も選択肢に含めれば、まだ市場には存在する。特に中古市場で売れ筋の「iPhone SE(第2世代)」「iPhone 11」「iPhone 12」シリーズでも安価なものは64GBと容量が少ないので注意が必要だ。

iPhone iPhone SEやiPhone 11シリーズには64GBモデルが存在する

極端に性能の低いスマートフォン

 スマートフォンには多種多様な製品がある。もちろん、性能も高いものから低いものまでさまざまだ。その中でも、極端に性能が低い機種は初心者ほど選んではいけない。現在、新品で販売されている機種を見ると、iPhoneについてはおおむね問題ないが、Androidスマートフォンでは5G通信に非対応の機種や5万円以下の機種では、ゲームなどが快適に利用できない可能性が高いので注意が必要だ。

iPhone SE(第3世代) iPhoneの場合、廉価なiPhone SE(第3世代)でもApple A15という高性能なプロセッサを採用している。これはiPhone 13などと同じもので多くの環境で満足なパフォーマンスを得られる

 中古で購入する場合、iPhoneはおおむね年式でスペックが推移しているため、性能を求める場合は基本的に新しいものを購入すれば問題ない。Androidスマートフォンではプロセッサのグレードがあるため、一概に年式だけで性能を判断することは難しい。この場合はベンチマークスコアで比較することが有効だ。

 Geekbench 6というソフトで計測した際のマルチコアのスコアが1600を下回るものは、日常利用でも動作が緩慢な場合が多く、快適な動作を求める場合はお勧めできない。ゲームなどを遊ぶ場合は最低でも3500は欲しいところだ。参考までにSnapdragon 835(2017年のハイエンド機)で1700前後、Snapdragon 888(2021年のハイエンド機)で3700前後、Snapdragon 8 Gen 3(2024年のハイエンド機)で7000前後だ。機種名や搭載プロセッサ名で検索すると参考となるスコアは出てくるので、機種比較の参考にしてほしい。

iPhone SE(第3世代) 最新世代のスマートフォンでは7000前後の高いスコアが出る。基本的には高い方が快適に利用できる場面が多い

極端に古い世代のスマートフォン

 安価にスマートフォンを購入できる中古市場。中古ショップや通販を見て「安い」からといって安易に選んではいけないものが、極端に古い世代のスマートフォンだ。iPhone 7よりも前の機種、Androidスマートフォンでは2019年よりも前に発売された機種はお勧めできない。

 多くの場合、OSのアップデートが終了していたり、修理受付が終了していたりする可能性が高く、破損時の対応が困難になってくる。Androidスマートフォンでは保護フィルムやケースといったアクセサリーも入手困難だ。もちろん「電話とメールしかしない」「性能は求めない」からこそ選ぶ気持ちも分かるが、古い機種にはソフトウェアの脆弱(ぜいじゃく)性が残されていたり、新しいアプリが正常に動作しなかったりする可能性がある。そうしたことも、考慮すると比較的新しい世代の廉価機種を購入した方が安心だ。

iPhone SE(第3世代) 2018年に発売されたXperia XZ2。OSアップデートはもちろん、キャリアの修理サービスも終了しており、安心して利用できるか? と言われると、首を縦に振れない

 Xperia XZ2も当時のハイエンド機種だ。このクラスの性能だと近年2〜3万円で販売される機種よりも性能が高い場合もある。それでも消費電力で不利(バッテリー持ちがよくない)なものが多く、多少の性能の高さを使い勝手で埋め合わせることは難しいだろう。

iPhone SE(第3世代) iPhone 7もOSアップデートが終了してからしばらく経過している。重大なセキュリティの問題に対してはアップデートが行われるが、機能改善のアップデートは行われない。子ども用の通話専用端末をはじめとしたストイックな用途以外で、今からの中古購入はおススメできない

 例に挙げたいずれの機種も、OSアップデートが終了している。LINEをはじめとした必需アプリはある程度古い環境でも動作するが、一部機能が利用できなかったり、古い機種を理由にサポート対応してもらえなかったりする可能性がある。この辺りの機種はPCでいうところのWindows 7やWindows 8で動作しているようなもの。今からこの世代のPCを「あえて買う」となれば、セキュリティ面のリスクは覚悟する必要があるが、これはスマートフォンでも同様だ。

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