赤色巨星せきしょくきょせいRed giant
恒星は安定して輝く時期が長く続きますが、恒星の内部の水素を使い果たすと恒星の内部が縮み始め、その際に発生する熱によって外側のガスはさらに外へと膨張し、巨大な星になります。ガスが膨れると表面の温度が低くなるため、赤色に見えます。太陽の約20倍です。オリオン座のベテルギウスは赤色超巨星で、直径は太陽の約650倍も大きいことが観測されています。恒星の寿命が尽きようとしていて、いつ超新星爆発を起こしてもおかしくありません。
散開星団さんかいせいだんOpen cluster
おうし座のすばる(プレアデス星団・M45)、ぎょしゃ座のM36、M37、M38 が見ごろです。少しずつ集まり方の異なるぎょしゃ座の3つの星団も比べてみましょう。恒星は、ガスの濃いところで集団で生まれ、すばるのような、若い星たちが集まった散開星団となります。やがて、散開星団の星たちは、時間が経つと少しずつ離れていくと考えられています。
散光星雲さんこうせいうんDiffuse nebula
オリオン座の三つ星のすぐ南に並ぶ小三つ星のうち、真ん中の天体は星ではなく散光星雲で、この中で今も次々と星が生まれています。望遠鏡を覗くと、星雲のガスと、生まれてから約150万年しか経っていない赤ちゃん星が台形の形に4個並んでいるトラペジウムが見えます。明るく輝く生まれたての星々の光が周囲のガスを照らして温めることによって、オリオン大星雲は輝いています。
二重星にじゅうせいDouble star
春の夜空では、いくつかの重星を観望することができます。重星は、肉眼で見ると1つの星ですが、望遠鏡を覗くと2つの星に見えます。北斗七星を形作るおおぐま座ζ(ゼータ)星(ミザール)は、肉眼でもアルコルとペアになっているように見えますが、これは同じ方向に偶然星がある「見かけの二重星」と考えられます。一方で、ミザール自体は2つの星がペアになった連星です。望遠鏡を使うとミザールの2つの星を見ることができます。その他、りょうけん座コル・カロリやしし座アルギエバも観察しやすい二重星です。
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