昭和の時代を知る人たちの知識や経験を活用して子どもたちに「生きた歴史」を伝えようと、群馬県の伊勢崎市赤堀歴史民俗資料館(同市西久保町)が市民による展示解説サポートボランティアの導入を目指している。同館運営協議会のメンバーが10月下旬から試験的にサポート役を務め、見学に訪れた小学生に昭和の道具の使い方などを解説している。課題を洗い出した上で仕組みを整え、来年度から本格的に取り入れる計画だ。
ボランティアの主な活躍の場は、1934(昭和9)年の暮らしを再現した復元家屋や昭和の家電、養蚕道具などが並ぶ2階の常設展示。小学生の団体見学を受け入れた際、同館職員をサポートする形で、展示している道具や当時の暮らしについて話してもらい、子どもたちの理解を深める。市民がボランティアとして関わることで、より地域に根差した資料館を目指す狙いもある。
今月11日に伊勢崎茂呂小の3年生約140人を受け入れた際は、同協議会メンバー5人がサポートに入った。「これは何に使ったの?」「どうやって使うの?」。館内に並んだ足踏みミシンや湯たんぽ、レコード、そろばん、黒電話などを前に、子どもたちが目を輝かせながら素朴な質問をぶつけると、メンバーが丁寧に応じていた。
解説に携わった同協議会の石川悦子さん(70)は「子どもと接するのは楽しい。自分の体験や親から聞いたことを話せるし、子どもが多いときは役に立てるのでは」と意義を話す。同協議会長の塩崎猛雄さん(73)は「伝えることのポイントを絞る必要があると感じた。たくさんの学校に活用してもらう手助けができるといい」と先を見据える。
ボランティアの募集方法や組織づくりなどは今後、検討する。同館の川道亨館長は「職員だけではできない部分で、市民の力を借りられるとありがたい。資料館と学校に、地域が加わってもらうことに意義があると思う」と話している。
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