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Tuesday, December 22, 2020

視覚障害がある人がイベント会場に…「検温」「消毒液」「ソーシャルディスタンス」周囲の声かけが必要です - 読売新聞

 ヨミドクターをご覧の皆様、サービス介助士アドバイザーの平野恵です。新型コロナウイルスの影響で、年末の大規模なイベントの多くが中止となっています。昨年までは、視覚障害のある私も、皆さんと同じように、コンサートや観劇などを楽しんでいました。今回は、視覚障害者がイベントに参加するときの方法や、困りごとについて紹介します。

係員がどこにいるのか探せない

視覚障害がある人がイベント会場に…「検温」「消毒液」「ソーシャルディスタンス」周囲の声かけが必要です

 イベントのチケットが手元に届いたら、まず、イベント主催会社に電話をして、当日の座席への誘導を依頼しますが、ここで問題が生じます。誘導の依頼をする際は、事前に座席番号を伝えなければならないのですが、番号は視覚情報のみのため、私はそれを読むことができません。そのため、電話をする前に、ヘルパーさんに番号を教えてもらってからでなければ、依頼することができないのです。

 点字による触覚情報やQRコード等を利用した読み上げ機能による音声情報があればよいのですが、相手に視覚障害がないことが前提の情報提供のため、私は人の手を借りなくてはなりません。

 誘導依頼をすると、電話を受けたスタッフが、当日誘導するスタッフに、私の名前と座席番号を伝えていなければならないのですが、伝達ミスのために、誘導してもらうまでに長時間待ったこともありました。現在は、誘導を依頼する人が少ないため、人から人への伝達でなんとかなっていますが、将来的には、システムで管理するなど、できる限り伝達ミスをなくす方法が必要です。

 座席に誘導してもらった後、たびたび「何かありましたら、係員にお声かけください」と言われることがあります。なにげない声かけですが、視覚障害者は、係員がどこにいるのか探せないことがあります。飛行機の機内のように呼び出しボタンがあると便利ですが、現実には難しいので、休憩中などに座席まで来ていただき、「何かお手伝いは必要でしょうか」などと声をかけていただけると、非常に助かります。また、コロナ禍の今、店員や係員がどのような感染症対策をしているか、マスクの着用や手指消毒をしているかどうかも説明していただけると安心できます。

 退場時においても、係員の誘導が必要になります。入場時と同じ人が担当し、声をかけてくれると安心です。別の人が担当するかもしれないときは、その旨を前もって伝えてもらえると心構えができます。

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