営業のマネジメント。同じマネジメントなので変わらないように思います。しかし、営業のマネジメントを行う際には、特に論理的な考え方を必要とします。ですので、上司のタイプでいえば、論理的な考え方を重視したマネージャーが必要とされそうです。そんな論理的な考え方を用いてマネジメントを行うマネージャーが多そうな、営業のマネジメントで心がける4つのポイントについてまとめます。
部下の行動を観察して指導する
そもそもマネジメントの対象は人です。部下は人ですから当然人格があるわけです。その人格についてはマネジメントする必要はありません。人格をマネジメントするとなるとどうなってしまうのか?
たとえば、「だからお前はだめだ!」「だから君はノロマといわれるんだ!もっともっときびきび動け」のように、仕事の内容とは関係ないポイントを挙げたうえで怒りをぶつけてしまう危険性があります。これが極端になると、部下の心を傷つけることになります。昨今増えているパワハラになりうる事案といえるでしょう。
では営業においては何をマネジメントすればいいのでしょうか?それは、部下の行動です。チームの方針として、営業に必要とされる行動を実践は一体なにか。なにが最大の効果をもたらしているかをマネジメントし、その行動を部下が行っていなければ必要に応じて個別に指導する。営業においては、行動に着目してマネジメントをしなければ、結果が出ていないことばかりを追求し、やがては人格否定のような言動をするようなマネージャーが出てきてしまいかねません。
営業のマネジメントに関しては、やるべきと決めた行動については、期日を区切る、期限を区切るなど、取り決めたことについてマネージャーと部下が共通の認識をもつことが必要です。そうすれば、なにができていて、なにができていなかったのかを振り返ることができるでしょう。営業でマネジメントをするとしても高圧的に指示するのではなく、事前に部下と話し合い、マネージャーの感覚によって、部下の行動への評価が変わってしまわないようにしましょう。
数値をチェックする
営業のマネジメントにおいては、各現場において定期的に共有される数値があります。たとえば、それは日報や週報などで共有されるでしょう。営業のマネジメントにおいては、当然のことながら、こうした報告によって共有される数値を理解していなければならないのです。
売上や利益、予算達成率など、結果として出てくる数値をチェックするのは当然です。それをみたうえで、各部署の目標と現状の数値にどのくらいの差があるのか?また、現在の数値の進捗は予定通りか?
これだけで十分なのでしょうか?いや、結果の数値だけを見るのであれば、マネージャーでなくてもできることです。結果の数値ばかりでは、営業のマネジメントそのものが乱暴になってしまいかねません。結果だけをみて一喜一憂するようなマネジメントに陥りがちになるのです。これは昔から営業のマネジメントとして各現場で行われてきた典型的なスタイルです。いま、こうしたマネジメントをやり続けると、ハラスメントとなりうる危険性を秘めたものになります。
結果に至るまでに先に確認すべき数値を調べて確認しましょう。これがいわゆる行動指標です。たとえば、担当する重要顧客へのアプローチをどのくらいの頻度で行っているか、また、どのようなことを重要顧客へのアプローチのときに行っているか。また、新しい見込みの顧客を開拓するために発送するDMはどのくらい発送しているか。さらには、必要とされる書類の件数はどのくらいか?
などなど、営業のマネジメントにおいては、一つ一つの行動指標を見つけて、それらの中で重要なものを確認していく必要があります。必ず途中経過として見るべき数値はあるはずなのです。その数値を見ずして、結果の数値をみていては、どこに治療を施せばいいかわかりませんよね。
たとえば、野球でいえば、打率やホームラン数が目標値よりも伸びてないとしたら何をみる必要があるのでしょうか?「打ててないじゃないか!」と結果ばかりを追及するだけではないですよね。様々な観点から結果に対しての要因を分析するはずです。試合に出る前の準備内容や打席に立つ前の準備内容などで、定量的に測れるものがあれば、それと照らし合わせてみることができるものがあるはずです。
ただ、数値にこだわることは大切ですが、見るべき数値を誤らないようにしましょう。また、あまりにも多くの数値ばかりを管理していると、それがかえってガチガチなマネジメントになり、営業のマネジメントが混乱してしまいます。結果に至る行動数値をしっかりと把握し、どの行動を追っていくのか、営業のマネジメントにおいてはよく考える必要があるといえます。
重要案件の状況をつかむ
営業のマネジメントにおいてその状況を確認するのは、いわゆる営業会議の場面です。その場面で、「○○の大型案件が決まれば予算をクリアできる」というような話をする営業パーソンがいます。ただ、マネージャーはそれを聴いて「わかった」といって、それで終わってしまうような状況があります。これが続けば、やがて部下も同じような報告を繰り返し、その場をしのぐ言動が恒常化します。これはとても意味のないことです。
営業のマネジメントの場面で、営業パーソンが報告した案件に対して現状どのような行動をしているか、それをまともに把握していないマネージャーがいるのは大きな問題といえるでしょう。
そもそもこの案件の確度はどうなのか?決定の確率は何パーセントなのか?そして、決定に持ち込むためには、顧客とどのような行動の約束をしているのか?また、その約束を果たしてもらったあとは、どのようなアクションをとるのか?このように重要な案件であれば、営業として計画的に行動するようにしなければ、「重要案件」の意味がありません。営業のマネジメントにおいては、重要案件だからこそ、チーム内で状況を共有していなければなりません。重要案件について、担当の営業パーソンがまともに行動できていないのは、おそらくマネージャーが彼とその案件についてどう進めるか話をしていない可能性が高いです。
また、部下の営業パーソンとしては、上司であるマネージャーに相談したいにもかかわらず、なにか相談できないような理由があるというのも考えられます。ふだんから重要案件について動きを共有できないような理由がある。このような状況では、重要案件を落としてしまうリスクが高まります。営業のマネジメントにおいては、重要案件については日々進捗をマネージャーと部下が共有し、先手を打って次の行動をするようにしなければいけません。
営業のマネジメントにおいて、「見積書を提出しましたが1か月反応がなくて・・・」などという部下の報告をそのまま鵜呑みにするようなことは、あってはなりません。それを受けて、マネージャーが経営陣にそのまま報告するのはNGです。重要案件であれば、経営層や他の部門を巻き込むといった、いろいろな手を打てるはずです。また、それについて作戦会議のような話し合いだって持つ時間は確保するべきでしょう。重要案件に対しての行動は、マネージャーとして、マイクロマネジメントになってはいけませんが、他の案件よりは重要度を上げてマネジメントしましょう。
マネージャーと部下の関係性に気を配る
営業のマネジメントは、細かすぎると部下は報告を避ける。また、重要な案件をマネージャーがチェックしなければ、予算の達成も危ぶまれる。難しい局面も多々出てくることだってあります。そういう点では、もちろん、他の部署のマネジメントでも同じですが、マネージャーと部下のコミュケーションに着目しなければいけません。
行動や重要案件のマネジメントにつなげるためには、ふだんからマネージャーや部下の営業パーソンが報告・連絡・相談ができる関係性を保つ必要があります。人間ですから、好き嫌いがあるので、必ずしもお互いを好きになる必要はありません。ただ、一つの目標達成に向かって行動することに変わりはないですから、お互いにコミュニケーションをとれる関係をふだんから心がけるべきです。
ちょっとした会話、気遣い、冗談など、こうした部署の空気を和らげるような行動は、マネージャーも部下も必要といえます。営業のマネジメントは、コミュニケーションが上司部下間でとれなければ、人格否定やハラスメント等の問題を生じやすい土壌があります。ただ、関係がお互いを認め合うようなものであれば、予算の達成が厳しくなるような状況になっても、虚偽の報告があがってくるようなことはなくなるでしょう。お互いを承認し合う、お互いに簡単な会話をする、そんな関係が築けるような営業の現場になるのを目指しましょう。
ここまで4つのポイントを見てきました。参考までに、よくいわれるマネジメント論でも、経営学の父、ピーター・ドラッカー氏が著書の中で書かれています。
「(途中略)最も時間のかかる部分は、成果をあげるべく決定を行動に移す段階である。決定を行動に移すことを最初の段階から組み込んでおかなければ、成果はあがらない。事実、決定の実行が具体的な手順として誰か特定の者の仕事と責任になるまでは、いかなる決定もなされていないに等しい。それまでは意図があるにすぎない」(「経営者の条件」より)
営業のマネジメントにおいては、行動に着目して取り組むことが必要です。そこが抜け落ちしてしまうと、人格否定やハラスメントを引き起こしてしまう危険性があります。これらをなくすためにも、まずはマネージャーと部下がお互いを知るような関係となり、そのうえで、共通の目標に向かって必要な行動を決める。行動を決めたらあとはやるべきことをそれぞれの役割に応じてやるだけです。
営業のマネジメントの方法を各現場で設計し、良い結果がもたらされるように取り組んでみてください!
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February 12, 2020 at 04:45AM
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営業のマネジメントで必要な4つのポイント~行動と関係性に着目する~ - JIJICO
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