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Thursday, April 20, 2023

新年度は食物アレルギーに注意! アナフィラキシー早期発見と対応 ... - ウェザーニュース

給食などで提供された食物に含まれるアレルギー成分が大きな原因となります。卵に含まれる塩化リゾチームや牛乳由来のたんぱく質であるタンニン酸アルブミン、乳酸菌製剤によってアナフィラキシーが引き起こされることもあります。

具体的には、卵、牛乳、小麦、ソバ、ピーナッツ、エビ、カニの7品目は食品衛生法で、食物アレルギーを引き起こす可能性が明らかな特定原材料として、食品表示が義務付けられています。さらにオレンジ、キウイフルーツ、クルミ、大豆、マツタケ、モモ、ヤマイモ、リンゴ、バナナ、ゼラチン、牛肉、鶏肉、豚肉、サケ、サバ、アワビ、イカ、イクラの18品目も、食材の原材料に含まれる場合は可能な限り表示することが推奨されています。

アナフィラキシーの初期症状として、皮膚に赤みやじんましん、かゆみなどが現れます。粘膜症状としてはのどのかゆみ、消化器症状では腹痛やかゆみ、呼吸器症状ではのどの『ぜーぜー』や声のかすれ、息苦しさが生じます。顔色が悪くなったり、意識障害を起こしたりなどのショック症状が生じる場合もあります。

アナフィラキシーショックが疑われる症状として、消化器では繰り返し吐き続けたり我慢できないほどの持続するお腹の痛みが生じたりします。呼吸器ではのどや胸が締め付けられたり声がかすれたり、犬が吠えるようなせきや強いせき込みが続いたり、唇や爪が青白くなったり脈が不規則になったりもします。

さらに、意識がもうろうとしたり、ぐったりしたり、尿や便を漏らすようになったりしたら、血圧低下防止のために足を頭より高く上げて適切な場所に寝かせ、嘔吐(おうと)に備えて顔を横向きにしたうえで、すぐに救急車を呼んで医療機関へ搬送するなどの対応が必要です。

アナフィラキシーショック発症時の対応用に『エピペン』という自己注射薬を携帯している、食物アレルギーの児童・生徒も少なくありません。発症の際は電話やインターネットによる救急隊員や医師の指示に従い、適切なタイミングと使用法に基づいてエピペンの注射を行う必要があります」(山口先生)

することは、『学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン《令和元年度改訂》』(日本学校保健会発行・文科省監修)で示している内容に即して、

実際にエピペンは、どのようにして注射するのでしょうか。

「エピペンの注射液には、黄色いラベルの0.3㎎と緑色のラベルの0.15㎎の2種類があります。体重30㎏以上の患者には0.3㎎、15~30㎏なら0.15㎎を用います。緊急時は衣服の上からでも注射は可能です。

エピペンは携帯用ケースに収められていますので、カバーキャップを押し開けて取り出し、利き手でオレンジ色のニードルカバーを下に向けて握り、もう一方の手で青色の安全キャップを外してロックを解除します。ニードルカバーの先端に指や手を触れないよう注意してください。

患者が動かないようにしたうえで、エピペンを患者の太ももの前外側に向けて構え、そのまま“カチッ”と音がするまで押し付けます。それ以外の場所に注射してはいけません。そのまま数秒間待って、エピペンを太ももから抜きます。抜き取ったら注射した部位を数秒間揉んでください。

注射後にはニードルカバーが伸びているかを確認してください。伸びていれば注射は完了しています。ニードルカバー側から携帯ケースに戻しますが、ふたは締まりませんので、そのまま診察の際、医師に渡してください」(山口先生)

注射針が注射を行った人に刺さることはありませんか。

「針は使用前、使用後ともニードルカバーに覆われていますので、露出する心配はありません。また、エピペンは適量より多目に入っているので薬液は残っていますが、ニードルカバーが伸びていれば適量が投与されていますので、再使用はしないようにしてください。

本人や保護者はもちろんですが、学校での使用の可能性も考えて、教職員もパンフレットの使用情報を熟読し、薬液と注射針が入っておらず何度も使用可能な『練習用トレーナー』を用いて使用方法を習熟しておくといいでしょう」(山口先生)

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