「山を守るのは人間にとって必要なこと」。福島市出身の小室芽美(めぐみ)さん(23)は水野林業(古殿町)で働き始めた。山林の荒廃や担い手不足など課題が多い林業の世界で「毎日、山のことを考えるのが楽しい」と仕事に励んでいる。
幼い頃から環境問題に関心があった。温暖化で南極の氷が溶け出す映像が頭から離れなかった。「森、木、きれいな水があれば、全ての生き物は健康に生きていける。後の世代に何を残したいか考えたら林業しかなかった」。今春、福島大を卒業し、林業の道に進んだ。
「きつい、汚い、危険」と、いわゆる「3K」の印象を持たれがちな業界だが、小室さんにとっては山を守る仕事という「いいイメージだけだった」。働き始めてからもそれは変わらない。むしろ「想像以上に明るい雰囲気の場所だった」という。色とりどりの植物などを見て、「本で読んだものを実際に見られる。豊かな仕事場です」と声を弾ませる。
一方で、林業を取り巻く経済に問題意識を持っている。森林は水源かん養や災害防止など、社会に貢献する多面的な機能を持つが、市場での価値がそれに見合わず「付加価値などをつけて森林の価値を高めたい」と考える。
働き始め、当事者となって思いはより強くなっている。「もっと山に関心を持ってもらい、みんなでその在り方を考える場をつくっていきたい」と抱負を語る。
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