不要な会議は、知的で親切でカリスマ的な人たちを、頭が悪くて意地悪で退屈なモンスターに変えてしまうことがあります。
先にお断りしておきますが、私はすべての会議が役に立たないと思っているわけではありません。会議を使って自分が携わっていないプロジェクトを達成しようとしている人たちがいると思うだけです。
たとえば、モンスタートラックについても同じように感じます。娯楽には向いていますが、普通の通勤には向きません。モンスタートラック自体が悪いわけではなく、仕事に使うならもっと適したツールがあるというだけです。
会議にも同じことが言えます。会議をする代わりにできることはいろいろあります。
時間は貴重であり、非生産的な会議は同時に複数の人の時間を浪費することになります。
そのため、我が社Zapierでは会議の数を最小限に抑えるようしており、次のような会議はしないように心がけています。
1. 現状報告をするだけになっている
そんなに急いで、現在取り組んでいることを同僚に知らせたり、チームのみんなが今どんな仕事をしているか知りたいですか?
そのためにわざわざ会議をすることはおすすめしません。
Zapierでエンジニアリングマネージャーを務めるScott Williams氏も同意見です。
彼は、毎日報告会をする代わりにボットを使うことについて言及しています。
こう聞くと抵抗を感じるかもしれませんが、すごくわかりやすいですよ。ボットが、これまでの報告会で質問されてきたことをすべて質問して、回答を報告書にまとめてくれるのです。
ボットはすべてを公開チャンネルに投稿するので、各人が取り組んでいることを誰もが常に把握できます。特にチームメンバーが複数のタイムゾーンに散らばっている場合は、会議をするよりもはるかに効率的です。
わざわざボットを設定しなくても、日常的なメールのスレッドを使用したり、チームチャットアプリに自分の仕事の現状を簡単に投稿してもいいでしょう。ライターと編集部で構成される私のチームはそうしています。
また、今の精神状態を表すために絵文字を使用するようにしています。絵文字の使用は必須ではありませんが、使用することをおすすめします。
この方法は簡単ですし、すべての人と継続的に情報を共有できます。質問があるときは、スレッドでフォローアップできますし、いつも通り仕事を続けることができます。
2. アジェンダがない
ZapierのエグゼクティブアシスタントであるCortney Hickey氏は、アジェンダのない会議や会議の出席者がアジェンダに集中できない会議は開催すべきでないと言います。
何についての会議なのか、そして出席者がその会議で決定すべきこと、知るべきこと、得るべきものは明確でしょうか?
明確な場合は、それらを書き出して全員と共有しましょう。明確でない場合は、会議をしないでください。
会議は例外として行なうべきものであり、規則的に行なうべきではありません。会議をしている理由を説明できないようなら、会議を開くべきではありません。
アジェンダは、会議の目的を明確にするチャンスになります。
Zapierを使うとアジェンダ作成プロセスを自動化できます。Googleカレンダーで会議をスケジュールするたびに、Googleドキュメントのアジェンダを自動的に作成するなど、いろいろなことを自動化できます。
では、アジェンダにあることをすべて話し終わったらどうすべきでしょうか? Hickey氏は次のように述べています。
会議で何かを迅速に決定できたら、会議の時間が残っていてもそれ以上会議を続けるべきではありません。
3. 出席者が多すぎる
会議は規模が大きくなると良くありません。5人でなら生産的な話ができますが、300人ではできません。では何人で境界線を引くべきでしょうか?
Amazonの共同創設者兼会長のジェフ・ベゾスの名前は聞いたことがあるかもしれません。
彼は、「2枚のピザ」ルールを使って会議に出席するかどうかを決定します。2枚のピザで会議の出席者全員がピザにありつけないようなら、彼は会議に出席しません。
これにより会議に出席してもいい正確な人数は、注文するピザによって(そして何切れずつ食べるかによっても)異なりますが、基本的な考え方は9人以上出席する会議は開催すべきでないということかもしれません。
特にこのルールに同意する必要はありませんが、自分のチームなら何人が境界線か考えましょう。
大人数が出席した会議のことを思い出してみてください。全員参加でしたか? スムーズで生産的な会話ができましたか?
そうでなかったなら次の会議に招待する人の数を減らすことを検討しましょう。そのほうが会議の効率が上がるかもしれません。
4. 事前準備のないゼロからのブレスト
会議はアイデアの構築には向いていますが、ゼロから考えるのには向きません。
ZapierのコピーライターであるHannah Herman氏は、ブレインストーミングに出席する人は事前にしっかり準備するべきだと言います。
私はアイデアをあれこれ話し合うワーキンググループスタイルの会議は大好きですが、全員が1~3つのアイデアや提案を持ち込むと本当に役立ちます。
それがないと、みんな会議が始まってから考えたりクリエイティブになろうとして、気まずい沈黙が漂うことになりがちです。
これはアジェンダのところで指摘したことと似ています。会議は事前の準備がされているとうまくいくのです。
定例会議の頻度を下げるには?
会議がルーティンになり、開催する必要があるかどうかを誰も考えないことがあります。
その場合は、その会議の開催を一旦やめて様子を見ると、その会議がまだ必要かどうかを確認できます。
ZapierのエンジニアであるMichelle Chu氏は、彼女のチームが毎週行なっていた会議を最近隔週に切り替えたそうです。
私は、会議をスキップした週にその会議がなかったことに気づかないぐらいですが、それでもチームと顔を合わせる時間が十分に取れており、チームから十分な情報をもらっていると感じています。
週1のリズムがすぐデフォルトになりがちだと思いますが、それが必要かどうかをもっと頻繁に自問する必要があります。
毎週していた会議を隔週にしたことは、彼女のチームにとっては良かったようです。あなたのチームでも試してみてください。
会議が悪いわけではなく、会議を改善する方法もいろいろあります。しかし、「会議のしすぎ」になることが多く、それは決してタダではありません。
10人で15分間会議をすると、のべ2時間半の時間を使うことになります。それだけの時間があったら、チームはどんなことができるでしょうか?
会議をスケジュールする前にそのことを考えて、非同期で行うことを検討しましょう。
>>「会議の見直し方」についてはこちらでも詳しく解説
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Originally published by Fast Company [原文]
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