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Friday, April 9, 2021

専門家が解説、1日に必要な「水分量」は? - ハーパーズ バザー・オンライン

ミネラルウォーターのボトルを小脇に抱えるのは、もはや日常の光景。きれいな肌づくりや体重管理、消化改善などさまざまな健康メリットを期待して、もっと水を飲もうと人はよく誓いをたてる。

でも実際のところ、1日あたりどのくらい水を飲むべきなのか。本当に数リットルも飲む必要があるのだろうか? 飲みすぎることはないのだろうか?

ジュリエット・マッグラタン医師が水の重要性や水分バランス、1日に必要な水分量を摂取しないとどうなるかなどについて教えてくれた。

水は体内でどんな役割を果たす?

体の50〜60%は水分だって知ってた? 体重60kgの人の場合、30kgは水でできているということ。

臓器や細胞はすべて、骨さえも水分を含んでいる。生命に不可欠で、生き続けるためには水を摂取しなければならないのだ。

水が体内で果たす役割には次のようなものがある

細胞や組織、臓器の原料を作る。また脳の75%は水分を含んでいる。

  • 体内の廃棄物を取り除く(尿や糞は水分を含んでいる)
  • 酸素や栄養素を体中に運ぶ。
  • 血圧を維持する。
  • 体温を調節する。
  • 気道や歯茎の湿り気など粘膜を保持する。
  • 唾液や胃液など体液を作る。

水分バランス

water pouring into glass

Alter_photoGetty Images

体は恒常性を保ちたい。つまり、最高の状態で機能するためにはすべてが正しいバランスでなくてはならない。

そのために欠かせないのが適切な水分バランスを維持することだ。水分バランスをしっかりと調節すれば、日々の体内の水分量はわずか数パーセント程度の違いしかない。

水分を取り入れる

人間が水分を取り入れる元となるのは次の3つだ。

  1. 体は代謝から少量の水分を作っている。
  2. 体液:水分のほとんどは飲みものから摂取している。
  3. 食べもの:1日々摂取する水分の約20%は食べものから得ている。果物や野菜、スープなどは水分量が多く、キュウリの95%は水分だ。

飲みものや食べものから摂取した水分は直ちに胃や腸に吸収される。そのうちいくらかは5分以内に血流に届く。その後、水分は血液から細胞や組織に移動する。

水分を出す

いくつかの方法で体から水分が失われる。

  • 呼吸:寒い日に息を吐くと、これが目に見える。
  • 汗:毎日汗をかくが、運動すると著しく多くなる。
  • 尿:1日あたり500mL〜2500mLが尿となって出るのが普通。
  • 糞:少量(約200mL)が出るのが普通だが、下痢の場合は過剰な量が失われる。

無意識の喪失と呼ばれる、呼吸や汗で失われる計量できない水分が、1日あたり約750mLある。

水分バランスを調整する

体は水分バランスをきちんと保とうとするが、摂取量や失う量は日によって異なるのに、どうやって達成しているのだろう?

それには喉の渇きと腎臓が関係している。

渇き

体がもっと水分を欲している時はサインを出す。体内のさまざまな細胞が脳にメッセージを送り、水分レベルが下がったと伝える。脳は喉が渇いたと感じて、水分補給したくなる。

しかし時には喉が乾いていなくても水が飲みたくなることがある。食べたものを下に通すのを助けるため、仕事の休憩時間にコーヒーを飲んだり、友人と夜出かける時に飲んだりする。

喉の渇きだけが体の水分バランスを調整する方法ではないのだ。

腎臓

体が水分バランスを調整する上でもっとも重要なのは腎臓だ。水分を保持することも失うこともできる。

腎臓には無数のネフロンがある。それらは顕微鏡でしか見えない微細なふるいで、血中の廃棄物や毒素を濾過し、尿として体外へ出す。

また腎臓は塩分を使って水分を動かす。浸透作用によって、水分はより高濃度エリアのほうに動くことがわかっている。

体はもっと水分レベルをあげたくなると、そのふるいを通った塩分を取り返す。これが血液濃度を高めて、結果的に水分が血中に動く。

逆に、腎臓が水分を失いたい場合は、その塩分を取り返さないため、尿の塩分レベルが高くなり、尿として失われる水分量が増える。

どのくらいの量の水を飲むべき?

woman pouring a glass of water

DulinGetty Images

飲むべき水の量は日によって異なり、以下のような要因でも異なる。

  • 年齢:年齢とともに必要な水分量は減る。
  • 性別:女性は男性より必要量が若干少ない。
  • 身体組成:筋肉より脂肪のほうが水分量が少ないため、脂肪が多い人は必要な水分量が少なく、筋肉量が多い人は水分が多く必要。
  • 活動レベル:活動レベルが高い人は水分摂取量も多く必要。

上記のような要因により、1日に必要な摂取目標量を正確に設定するのは難しく、成人向けのガイドラインは非常に異なる。

必要な水分量は体重を目安に使って計算されている場合が多い。例えば、体重(kg)を30で割ると、60kgの人は2Lになるという計算だ。

こうした量には飲み物だけではなく食べものからの水分も含まれていることをお忘れなく。

実際の水分(飲みもの)の量で言えば、NHS(英国の国民保健サービス)のガイドラインでは約1.2Lに当たる1日グラス6〜8杯を勧めている。

どんなタイプの飲みものがカウントされる?

coffee tea and other drinks in colorful cups on a white background, top view

TatianaGetty Images

どんなタイプの液体でもいい。ただの水である必要はない。ミルクやフルーツジュース、お茶、コーヒーなどすべて日々の目標量にカウントされる。

カフェイン入りの飲みものはトイレが近くなるが、脱水症状になることはなく、1日の摂取量にカウントされる。

アルコールがどの程度水分補給になるか、あるいは脱水させるかはあまり明確ではないので、お酒は水分摂取量の一部としてカウントすべきではない。

水を飲む量は十分に足りている?

十分な水分量がない場合は、体はサインを送る。WHOは2004年のレポートで、十分に水を飲まないと結果的に次のようなことが起こると書いている。

  • 1%脱水すると、喉の渇きが起こる。
  • 3%脱水すると、口内が乾燥する。
  • 4%脱水すると、作業能力が落ちる。
  • 5%脱水すると、集中力維持が難しくなり、頭痛や不眠が起こる。
  • 7%脱水すると、倒れる。
  • 10%脱水すると、命の危険になる。

軽度の脱水が長期間続くと、便秘や尿路感染症、腎臓結石の原因になる。他の体組織への影響については研究が行われている。

喉が乾いたら水を飲むだけで、バランスを正常に保つ。また、尿の色をチェックすることも大事。淡い黄色の尿を目指そう。

朝一番の尿は濃度が高いので色が濃いが、朝食にたっぷり水分を摂ることで、夜間に水分摂取しなかった分を解消できる。

水の飲み過ぎはあるのか?

1、2回で大量に飲むより、少量ずつを1日に6〜8回飲むのがベスト。

腎臓は多量の水分に対処できるが、短時間に過剰な量の水を飲むと水分過剰や水中毒につながる可能性がある。

例えば、24時間に水を4L飲むのはいいが、それと同じ量を1〜2時間で飲むのは危険だ。

医師が水分摂取量の制限を指示する医学的症状には次のようなものがある。

  • うっ血性心不全
  • 腎臓病
  • 肝臓病

水分過剰の主な問題は、体内の塩分レベルに影響を与え、水分バランスを混乱させることだ。

低ナトリウム血症は塩分レベルが低いということで、耐久スポーツをやる人は特にリスクがある。塩分は汗で失われ、耐久イベントでは著しい量が失われる。

失われた塩分(あるいは電解質)を元に戻さずに、大量の水だけを飲むと血が薄まる。

初期段階では手足の筋肉の痙攣や吐き気、頭痛が起きるが、さらに進行すると命の危険に関わる状態になる。

単なる水を大量に飲むのは避け、スポーツドリンクや食べもの、塩の錠剤で電解質を補給するのが簡単だ。

要約

  • 体はいい水分バランスを保つことに優れている。
  • 喉の渇きをサインにする。
  • 絶えず飲み続ける必要はないが、1日を通して頻繁に水を飲むのが大切。
  • 自分に必要な水分摂取量は、環境やどの程度の運動量かによって異なる。

※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。

Translation: Mitsuko Kanno From NetDoctor UK

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