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Sunday, January 31, 2021

「刀匠」になるには資格は何が必要? - 岐阜新聞



打ち初め式で、折り返し鍛錬を披露する刀匠たち=1月2日、関市南春日町、関鍛冶伝承館

打ち初め式で、折り返し鍛錬を披露する刀匠たち=1月2日、関市南春日町、関鍛冶伝承館

Q.刃物の産地の岐阜県関市に住んでいるので、「刀匠」という言葉を耳にする機会が多いです。日本刀の刀身を造る刀鍛冶のことを刀匠と呼ぶそうですが、いつから刀匠という呼び方をしているのでしょうか。また刀匠になるにはどんな資格が必要なのでしょうか。教えてください。(関市・40代女性)

◆刀鍛冶の下、最低5年以上の修業必要

A.関市観光課に聞きました。戦国時代には刀鍛冶のことを「刀工」と記述する書物が多く見られますが、明治7(1874)年発行の辞典は「刀匠」の用語を掲載し、「カタナヲツクルモノ」と説明しています。正確な年代は分かりませんが、少なくとも明治初期には刀匠の呼び名が世間に広まっていたと推測されます。

 戦後には、全国組織の全日本刀匠会が発足するなど刀匠の呼び名が定着しました。2018年には、全日本刀匠会が「とうしょう」の語呂に合わせ、毎年10月4日を「日本刀の日」と定めています。

 刀匠になるためには、刀匠資格を持つ刀鍛冶の下で5年以上修業し、文化庁主催の研修会を修了することが必要です。研修会といっても技能試験の意味合いが強く、基本的な技量がなければ、5年以上の修業を重ねても修了できない場合があります。

 また弟子を受け入れる刀匠も限られているので、まずは修業先を探さないといけません。全日本刀匠会が入門希望者に受け入れ可能な刀匠を紹介しています。紹介先が必ず受け入れてくれるわけではありませんが、こうした手段を使うことが刀匠への近道かもしれません。

 県内は、関伝日本刀鍛錬技術保存会刀匠部会に刀匠11人が所属しています。関市や近隣には、関鍛冶の伝統を継承し、刀匠名を襲名しながら代々活動する刀匠が存在しています。

カテゴリ: くらし・文化



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