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Monday, July 27, 2020

喉にいい飲み物とよくない飲み物を紹介! はちみつはきくの? - マイナビニュース

誰しもが、「なんだか喉がイガイガして気になる」という経験を一度はしたことがあるはず。このような状態では、食事をしたり唾を飲みこんだりするのも億劫になったりするため、喉の痛みやイガイガを和らげる飲み物を摂取するのも選択肢として入ってくるだろう。ただ、摂取すべきものを誤ると喉を刺激して逆効果になりかねない。

そこで今回、日本耳鼻咽喉科学会認定専門医の宮崎裕子医師に、喉の痛みを緩和させてくれる可能性がある飲み物や、傷みを憎悪させかねない飲み物などについてうかがった。

喉に痛みが生じる原因

季節の変わり目は体調を崩しやすいとよく言われるが、気温の寒暖差が出る時期は喉に痛みが出やすいと宮崎医師は話す。

「季節が変わる時期は、気温や気圧の変化で自律神経のバランスが乱れがちです。このバランスが乱れると体の免疫力が低下したり、体調も崩れたりしやすくなります」

喉は体の外と内をつなぐ「出入り口」でもあるため、もともと外敵の侵入を防ぐ機能を備えている。日頃は粘膜の免疫機能で守られているが、自律神経のバランスが乱れるとこの免疫機能が弱まり、外部から細菌やウイルスに侵入されて攻撃されやすくなる。この侵入してきた細菌やウイルスと戦うため、防御反応として喉が「炎症」を起こすことで、のどの痛みが発症するのだという。

「ただし、炎症が起こる原因はウイルスや細菌の感染だけではありません。タバコの煙や花粉、ほこりなどにさらされ続けたり、過度のお酒や香辛料による刺激を受けたりすることでも炎症は起こります。長時間しゃべった後やカラオケで喉が痛むのも、炎症が起こっているからです」

喉の痛みにいい成分

上記のような原因で生じた痛みを緩和させようとした場合、以下の3点を踏まえて飲食物を摂取するとよいと宮崎医師は指摘する。

(1)喉の殺菌や抗菌を促す

(2)炎症を抑える

(3)保湿・保温効果がある

傷ついた喉の粘膜によって落ち込んだ殺菌・抗菌機能を高めたり、喉の乾燥を防ぐための保湿・保温効果に優れたりする成分を摂取できるのが好ましいとのこと。

これらの要素を満たす主な成分および、その成分を含む飲食物は以下の通り。

【喉の痛み緩和が期待される成分】

ショウガオール……殺菌作用を持ち、血行をよくする。しょうがなどに含まれる。

アリルイソチオシアネート……抗炎症作用、殺菌作用があるとされている。大根などに含有されている。

アリシン……殺菌効果がある。ねぎなどに含まれる。

ネギオール……抗炎症作用がある。ねぎなどに含まれる。

タンニン……抗炎症作用を持つ。蓮根などに含まれる。

へスぺリジン……喉の炎症を抑える。きんかんなどに含まれる。

喉の痛みにいい飲み物

喉の粘膜が潤っていると外からのウイルスに抵抗できるが、喉が乾燥しているとウイルスが侵入してしまい、イガイガの原因となってしまう。それを防ぐために注目されているのがはちみつだという。

「はちみつは、殺菌を殺す成分が圧縮された食べ物と言われています。はちみつの主な成分はブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)です。ただ、ビタミン類やミネラル類などの細かな成分を含めると150以上の栄養物が含まれています」

はちみつを常温保存していても基本的に傷むことがない点からも、はちみつに強力な殺菌効果があることが直感的にわかるだろう。そのため、はちみつレモン水などのはちみつを含んだ飲み物が喉にいいと宮崎医師も推奨する。

はちみつレモン水の材料

水1リットル / 塩1.5~3g (小さじ1/4~1/2) / はちみつ(砂糖でも代用可)40g (大さじ6) / レモン果汁 (好みで: 大さじ1~1と1/2)

つくり方

1.鍋に水(分量外)と塩とはちみつを加えて弱火で溶かす。

2.冷めた1に水とレモン果汁を加えてよく混ぜ合わせたら完成。

「はちみつレモン水のほかに、ミネラルが多く含まれており、ビタミンCの作用をサポートして血管の働きを強化する効果が期待できるルイボスティーや、殺菌作用や栄養成分に優れる緑茶もお勧めです。スポーツドリンクで代用するのもいいですが、市販品は糖分が多く含まれがちです。薄めて飲んだり、経口補水液をご自身でつくったりするもいいですね」

飲料の温度が極端に冷たかったり熱かったりすると、喉の粘膜を刺激してしまいかねないため、常温かぬるめの温度で飲むといだろう。

喉の痛みを悪化させる飲み物

はちみつレモン水やルイボスティーとは逆に、喉が痛いときに摂取を避けたい飲み物は「炭酸水」「アルコール」「カフェイン含む飲料」だという。

炭酸水

炭酸水は喉の粘膜を刺激してしまうため、イガイガや痛みを増長させてしまう恐れがある。

アルコール

炭酸水同様、喉の粘膜を刺激するのでNG。

カフェイン含む飲料

カフェインを多く含んだ飲み物(コーヒーや紅茶、栄養ドリンクなど)やアルコールは利尿作用があり、水分が体外に出てしまうのでのどの痛みが悪化してしまう。

また、飲みものではないが、担々麺やキムチなどの刺激物を用いた食べ物も当然、喉の粘膜を刺激してしまうため喉が痛いときに食べるのはご法度となる。

まとめ

■喉が痛む原因は、喉が外部から侵入してきた細菌やウイルスから身を守る防御反応を見せる際などに起きる炎症にある

■喉が痛むときは「殺菌・抗菌作用」「保湿・保温効果」が見込める飲食物を摂取するとよい。飲み物の具体例としては、はちみつレモン水やルイボスティー、緑茶などがある

■喉が痛むときのNG飲料は炭酸水やアルコール、カフェインを含む飲料など

喉が痛いときにはちみつレモン水や緑茶などを摂取すれば痛みの緩和が期待できるものの、痛みを根本的に取り除くのは難しい。しばらく様子を見ても痛みが改善しなければ、薬を服用したり医療機関で受診したりするといいだろう。

監修者:宮崎裕子(ミヤザキ・ユウコ)

耳鼻咽喉科みやざきクリニックの院長。日本耳鼻咽喉科学会認定専門医 補聴器相談医 身体障害福筺祉法指定医師。毎日の診療をする傍ら3児の母でもあり、患者様の悩みに寄り添った診療を心がけています。

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