新型コロナウイルスの流行により、私たちの生活は大きな影響を受けています。電車やバスは不特定多数の人が至近距離で乗り合わなければならず、感染が起こりやすい状態です。
また、オフィスなども密室空間で、多数の人が長時間一緒に働いている場合は感染リスクが高まります。このような状況下で実施されている「テレワーク」の特徴や必要な費用などをご紹介します。
テレワークとは?
テレワークとは、会社に出勤せず、自宅など会社から離れた場所で仕事をすることを指します。リモートワークと呼ばれたり、在宅勤務やモバイルワークという言い方もあります。
仕事の内容によってはテレワークが難しいものも数多くあります。例えば、お店で商品を販売する販売業・接客業、飲食店の経営者や従業員、医者や薬剤師などの医療従事者、保育士やベビーシッターなどが当てはまります。
一方でメールや電話、そしてパソコンさえあれば、とりあえず仕事を続けることができる方もいます。例えば、企業の経理や人事といった事務職、SEと呼ばれるシステムエンジニア、コンサルティング業務やWEBデザイナーなどが挙げられます。
テレワークに必要なもの
テレワークを導入する場合、最低限用意しなければならないツールやインフラがあります。まずは電話やパソコンなど、社内メンバーや顧客と連絡を取り合う手段です。すでに導入しているツールで対応できる場合は、大きな初期費用はかかりません。
テレワークを行うために、新たに社外から社内システムにアクセスできるようにしなければならない場合は、アクセス権限などを見直さなければならず、初期費用や手間がかかります。
また、顧客情報などを社外に持ち出して業務を行わなければならないケースでは、パソコンや通信環境のセキュリティを強化する必要があります。
テレワークの費用と助成金
仕事の内容や企業規模にもよりますが、テレワークの導入には、ある程度の費用が必要となる場合が多いでしょう。
一例ですが、NTTコミュニケーションズが提供しているリモートテレワークに必要なツールや環境をパッケージ化した「OCNモバイルONE for Business 7GB/月コース」では、開通事務手数料3300円、端末価格は15万9280円からで、毎月かかるモバイルネットワーク費用は月額4730円です(※1)。
また、WEB会議などで定評があるソリューション「Zoom」は、新規に「Zoom Rooms」というビデオ会議システムを導入する場合、価格は1年間で7万9200円となっています(※2)。
テレワークの導入に関する相談は、まずは厚生労働省から委託を受けている「テレワーク相談センター(※3)」に問い合わせてみましょう。どのような準備や環境が必要か、導入事例などについて無料で相談することができます。
また、今回の新型コロナウイルス対策として中小企業の事業主が新たにテレワークを導入する場合、一定の条件のもと、国から助成金を受け取ることができます。
助成の対象となる期間は2020年5月31日まで。1企業あたりの助成金額の上限は100万円、補助率は1/2となっています。さらに詳しく内容を知りたいという方は、厚生労働省のホームページ(※4)を確認してみましょう。
いかがだったでしょうか。新型コロナウイルスの影響により、私たちの働き方も大きく変化しています。今までテレワークになじみがなかった場合は抵抗があるかも知れませんが、今回ご紹介した内容を参考にしながら、ぜひ一度テレワークの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
参考
(※1)NTTコミュニケーションズ
(※2)Zoom相談センター
(※3)厚生労働省委託事業 テレワーク相談センター
(※4)厚生労働省 働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
ファイナンシャルフィールド編集部
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