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Saturday, May 16, 2020

そもそも知ってた? アライメント系ボールの効果と選び方 - ゴルフダイジェスト・オンライン

意外と知らない いまどきボールのメリット・デメリット

3本線や縦&横のラインが入り、アライメント効果を得られる新作ボールが各社から発売されている。今月22日には、ツアープロ使用率No.1「プロV1」の限定モデルが発売される。フェース向きの狂いを防ぎ、順回転の目安にもなる。メリットだらけ…ん?本当にそうなの!? 意外と知らないアライメント系ボールとの付き合い方について、多くのツアープロのパッティングコーチを務める大本研太郎氏に聞いた。

Q:『フェース向きの狂いを防ぐ』…は正解?

まず考えられるメリットとして、パッティング時のフェース向きの狂いを防ぐ点がある。大本氏は「ボールのラインは、ひとつの“目安”としてメリットはあると思います」と切り出す。

「プロでもラインを手書きで入れる選手も多いですし、私自身も複数ライン、特に三本くらい横に入っているボールを推奨しています。目標に対してパターをセットアップすることにひと役買ってくれるからです」とする一方、あくまでも“目安”と割り切ることが必要だと説く。

「実際にパッティングする際は、ラインに集中しすぎることによって起こるデメリットに注意が必要です」と過度なラインへの依存について警鐘を鳴らす。

「ショットにもつながることですが、パットを打つ際はすべてにおいて考えすぎないことが最重要です。ゴルフ歴数十年のベテランより、初心者の強気なパットの方がカップインする確率も高かったりするものです。ボールにラインがあることで、そこばかりに集中しすぎると、微妙な傾斜に気づかなかったり、ストロークの際に不要な力が入ってしまう危険が考えられます」

Q:『順回転の目安になる』…は正解?

では、2つ目の考えられるメリット、順回転で転がっているかを確認できることについてはどうだろうか。大本氏はヘッド軌道の観点から、その長所と短所を分析してくれた。

「そもそもパターのヘッド軌道は、フェースの向きで決まります。フェースを開くと自然とクラブはインサイドに上がり、ダウンスイングでフェースを閉じると、インサイドにヘッドが走ります。結果的にイントゥ・インである“曲線”の動きになります」

「ゲートボールのようなフェース面を変えず真っすぐ動かす“直線”の動きではないので、曲線の動きを使ってボールのラインを傾かせずに転がすのは至難の業。多少傾きがあったとしても、悪い転がりとは言い切れないと思います。それよりラインへの意識が強すぎて、出球を確認しようと、フォローで体が開いてしまうことの方が、デメリットが大きいと言えます」

ラインの転がりに目を向けると、少なからず体は開いてしまうものと指摘。では、どのような意識が最適なのかを聞くと 「アライメント系ボールの特徴を生かした最適の方法がありますよ」と提案してくれた。

「ボールを直視してラインを確認するよりも、頭の中でぼんやりイメージできることが重要です。スマートフォンのムービー機能を使って、ボールの転がっている映像を撮影してみましょう」。ボールの転がりを映像で見て、イメージを膨らませる。特にアライメント系ボールはラインが目印となるため、転がりを確認するには最適ということのようだ。

コロナウイルス感染拡大の影響で自宅で過ごすことが多い現在、スマホを使った練習法でパッティングの意識チェンジを図ってはいかがだろうか。

俯瞰で見て選ぶ! あなたは目立ち派orシンプル派?

アライメント系ボールの選び方について、大本氏は「パッティング時に俯瞰して見た時に、ラインが見えたり消えたりする瞬間の感覚で良いので、頭の中で浮かびやすいものを選ぶべきです」と助言してくれた。目立つデザインだから鮮明に浮かぶという人もいれば、シンプルなほうが雑念が入らずイメージしやすいという人もいる。ということで、最後に最新6モデルをスマホで撮影し、その転がりの違いを比較してみた。

クロムソフト X ボール(キャロウェイ)
2本の青線が、真ん中のやや太めの赤線を際立たせている。赤1本では頼りなく、極太3本でも邪魔になる。青線が適度な細さだからこそ回転中に赤線のみが際立つ。

スリクソン トライスター ボール(ダンロップ)
「クロムソフト X」より幅は狭いものの、ロゴが入った中央線が目立つ横3本+縦1本の構成。黒一色で統一されており、回転中は極太1本の線に見える。

スリクソン ADスピード ボール(ダンロップ)
「トライスター」と同デザインの色違い。黒より白に近いブルーを採用したことで、転がった時のスピード感が伝わる。また黒より若干大きく見える。

トゥルーフィール ボール(タイトリスト)
6モデルの中では一番小さめサイズのデザイン。だが、赤色ということで、転がっている時の赤2本が強調され、意外と鮮明に把握できる工夫がされている。

ツアーソフト ボール(タイトリスト)
デザイン的に6モデルの中で一番シンプルだが、回転中は横線も混じって見えるせいか、意外と目立つ。ターゲットを細い矢で射貫くようなイメージがもてそう。

TP5 pix ボール(テーラーメイド)
ボールが転がると浮かび上がる革新的アライメント機能を採用。中央が立体的に盛り上がって見えることで、転がっている姿はもはや円形ではなく六角形。

撮影協力:GPC恵比寿

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May 17, 2020 at 03:02AM
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