日産 スカイラインハイブリッドに搭載され話題となったプロパイロット2.0。
最大のトピックは手放し運転が可能になったことだが、これは超精密な“独自の地図データ”と連動することで実現しているという。果たして、その地図データの正体とは? さらに開発にかかった期間など、気になる疑問を開発者に直撃!
そもそも地図データってなに?
プロパイロット2.0に必要な地図データは、カーナビやグーグルマップに使われている2次元地図とは全く別のモノ。実際には、道路の高低差や車線の数、さらには標識などをデータ化した3次元地図を使っている。
その測定には専用の機器を搭載したクルマで、カーナビのデータを作るのと同様に北は北海道から南は九州まで、全ての高速道路を実際に走行して測定したいというから驚きだ。
製品化まで10数年で実現へ! 開発のキッカケは自動ブレーキだった?
小さな範囲で2008年に開発をスタートし、本格的にプロジェクトが動き始めたのは2015年ごろ。
2008年当時は、もちろん自動運転なんて夢のまた夢であったが、なぜそのタイミングで開発を始めたのだろうか。と、開発者に質問を投げかけると、納得の回答が返ってきた。
「当時から遅かれ早かれ自動運転の時代が来るだとういう予測ができていた。加えて、当時欧州メーカーや日産、トヨタなどの一部のメーカーでは衝突被害軽減ブレーキやACC(全車速追従機能付クルーズコントロール)などの先進運転支援技術の開発が進んでいる時であり、進化の先には必ずニーズが高まるだろうというのがキッカケ」とゼンリン事業統括本部 MaaS事業推進担当 高良氏(以下、高良氏)は回答
日本の地図が世界を席巻!? 地図データはオールジャパンで開発
近い将来、多くの自動車が必要とする地図データ。地図会社それぞれが開発を進めると、自動車メーカーが選ぶのに苦労したり、混乱が起きるのでは? と素朴な疑問を投げかけてみた。
「実は2016年にゼンリンが主体となって、国内の全地図メーカー、自動車メーカー、さらには測量計を手がけるメーカーが一丸となって開発を進めるダイナミックマップ基盤という会社を設立。そこで開発を進めている」と高良氏。
要するに自動運転社会の実現に向けて、オールジャパンで開発中なのだ。
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