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Thursday, April 9, 2020

医療保険、がん保険は必要な保障の見極めを - 日本経済新聞

写真はイメージ=PIXTA

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病気やケガで入院したり、がんになったりする可能性は誰にでもある。その意味では医療保険やがん保険の必要性は高いが、保険料が家計の負担にならないようにしたい。

■病気になったら受けられる公的保障を確認

死亡保障の保険は年齢とともに必要保障額が減っていくのに対し、病気やケガで入院するリスクは年齢とともに高くなるので、医療保障の必要性は次第に高くなる。

ただし、日本は公的医療保険が手厚い。病院や診療所での自己負担額は原則としてかかった医療費の3割。さらに、1カ月の自己負担額には上限があり、それを超えた部分は「高額療養費」として払い戻しが受けられる。また、加入している健康保険組合によっては独自の給付を設けていて、自己負担額の上限が月2万円程度のこともある。

手厚い公的保障があることを踏まえれば、民間の医療保険の入院給付金は1日5000円あれば十分。「入院した時は個室に入りたい」という場合でも1万円でいいだろう。入院日額がそれ以上なら、見直すことで保険料を下げられる。

とはいえ、高齢化が進んで公的健康保険の財政は悪化しており、医療費負担は今後増える可能性がある。

高額療養費制度もこれまで何度か見直され、上限額が引き上げられてきた。収入が高いと上限額が高いので、「健康保険組合からの給付がない自営業者などは、入院日額を高めにしておくといい」と保険に詳しいファイナンシャルプランナーの竹下さくらさんはアドバイスする。

■医療保険は進化している

医療保険は保障内容が時代とともに変わってきている。

例えば、かつての医療保険の入院給付金は「5日以上の入院で5日目から」支払われるものがほとんどだったが、現在は「1泊2日で1日目から」、さらに「日帰り入院でも1日目から」というように、給付が受けやすくなってきている。手術給付金も、以前は「約款所定の88種類の手術」を対象とするものが主流だったが、最近は「公的医療保険が適用される手術」とする保険が多く、範囲が広がっている。一方で、保険料は下がる傾向にあるので、見直せば「保障は手厚く保険料は安く」を実現できる可能性がある。

ただ、医療保険は長期の入院に備えるものと考えるなら「5日目から給付」でも問題ない。また、1入院当たりの給付金の支払限度日数は、最近は60日が主流だが、古い保険だと120日あるいは180日のものもある。自分の求める保障と保険料のバランスを考慮して見直そう。

■がん保険は診断給付金を重視

がん保険も、「入院1日当たりいくら」という形で給付金が支払われるのが基本だが、最近は入院日数が減る一方、通院での治療が増えているので通院給付金のニーズが高い。

がんと診断された時に支払われる診断給付金も重視される傾向にある。診断給付金は使い道に制限がないので、受け取ることによって治療の選択肢が増えたり治療に専念するための経済的支えができたりする。また、通院給付金代わりに使うこともできる。加入しているがん保険やがん特約に診断給付金がない、あるいは少ないという場合は、診断給付金のみで入院給付金のないがん保険を上乗せするという方法もある。

どこまで備えれば安心かは人それぞれ。「がん家系なので保障を手厚くしたい」という人もいれば、「医療保険でがんもカバーできるので、がん保障は最低限でいい」という人もいる。それぞれの考え方に合った保険を選ぼう。ただし、保険料の負担が重くなり過ぎないようにすることが大切だ。

■病気への備えは貯蓄でもできる

年齢が高くなるにつれて病気への不安も大きくなるが、50代以上で医療保険やがん保険に入ろうとすると保険料が高くなるうえ、健康上の理由で加入できないことも多い。持病のある人などでも入れる「緩和型」の保険もあるが、保険料はかなり割高だ。

50代以上で医療保障がない、あるいは保障額が少ない人や、75歳などで医療保障が切れるという人は、医療費に貯蓄で備えることも考えられる。貯蓄や退職金の一部を、医療費への備えとして確保しておくといい。

(ファイナンシャルプランナー・馬養雅子)

[日経マネー2020年5月号の記事を再構成]

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