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Friday, March 6, 2020

子宮脱、手術以外の治療方法は 子宮の下垂抑えるペッサリー療法も | 医療 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE - 福井新聞

ドクター相談室

ドクター相談室

 数カ月前から股の辺りに何かが挟まっているようで歩きにくく、下腹部(腟内や外陰部)に違和感があり、悩んでいます。産婦人科を受診したところ、重度の「子宮脱」と診断され、手術を勧められましたが、力仕事や運動ができなくなるのではないかと心配です。何か良い方法はないでしょうか。(50代女性)

【お答えします】田嶋公久 福井赤十字病院産婦人科部長

■出産や加齢で筋膜、靱帯緩む

 子宮脱は、本来はおなかの奥深くにある子宮が、下垂して腟の出口から出てくる病気です。下垂した子宮が邪魔になって生活に支障を来したり、擦(こす)れて出血を起こしたりします。また、子宮と同時に膀胱(ぼうこう)が下垂することも多く、尿が出にくくなることもよくあります。原因は、出産や加齢によって骨盤の底の筋肉が弱くなり、子宮や腟を支える筋膜や靭帯(じんたい)が緩むことです。

 軽度の子宮脱では、重いものを持たない、便秘を避けるといった生活の工夫が大切です。また、骨盤底筋肉トレーニングを行うことで病状の進行を防ぐことができます。しかし、重度の場合には、より積極的な治療が必要です。

 まず、手術を行わないで子宮脱を治療する方法として、ペッサリー療法があります。これは、シリコン製の装具を腟内に挿入し、子宮の下垂を抑える方法です。挿入が長期間に及ぶと腟内の炎症を起こすことがありましたが、最近では自分で着脱できるペッサリーも開発され、必要なときのみ挿入することも可能になりました。ペッサリー療法は、活動性が比較的低い方に向く治療法です。

■腟壁を補強する手術も選択肢

 質問者は力仕事や運動の希望があり、活動性が高いようです。このような場合は、手術による治療が行われることが多いでしょう。子宮脱の手術では、緩んだ筋膜や靭帯を補強して下垂を防ぎます。補強に人工物を使うかどうかで、手術は二つに大別されます。

 人工物を使わない方法として、下垂している子宮を摘出し、腟壁を形成補強する方法が以前より行われています。これに対し、最近では補強にメッシュという人工材料を使う手術も行われるようになりました。メッシュ手術はより強力な補強法になりますが、メッシュ周囲の感染など、独特の合併症に注意する必要があります。

 どの手術を選択するかは、患者さんごとに個別に判断する必要があります。年齢、活動性、合併症の有無、弛緩(しかん)している場所などを考慮して一番良い方法を選びますので、ぜひ医師にご相談ください。
 

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