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Monday, March 22, 2021

ドルLIBOR停止、217兆円債務が宙に浮く危険-必要な契約条項欠く - ブルームバーグ

国際的な金利指標のロンドン銀行間取引金利(LIBOR)のうち、翌日物と1カ月、3カ月、6カ月、12カ月物のドルLIBORは2023年6月末まで公表が続けられる。だが、それに連動する債務のうち約2兆ドル(約217兆円)相当は、満期が公表停止より後となり、多くは代替指標への移行が簡単でない。

  米連邦準備制度理事会(FRB)が設置した代替参照金利委員会(ARRC)は22日公表した 経過報告書で、証券化債務1兆6000億ドル相当と債券3000億ドル相当の契約が新たな指標への移行に必要な条項を欠いており、今後数年で法的に曖昧な状態に陥る危険があると指摘した。

  ニューヨーク州のクオモ知事は、州法の対象となるいわゆる「レガシー契約」に対し、フォールバック・レート(LIBORの公表停止後に参照する金利)適用を法制化することを提案し、パウエルFRB議長も先月、円滑な移行を確実に行うには国の法令が必要との認識を示していた。

  進捗(しんちょく)状況に関する経過報告書によれば、一部のドルLIBORを除く公表停止を年末に控え、金融システムにはLIBORに連動する約223兆ドル相当のエクスポージャーがなお存在する。

  その大部分はデリバティブ(金融派生商品)の形態で、約3000億ドル相当の変動利付債(FRN)と8000億ドル相当の住宅ローン担保証券(MBS)、5000億ドル相当のローン担保証券(CLO)の満期は23年6月末より後になるという。

原題: Libor’s End Leaves Nearly $2 Trillion of Debt Facing Legal Limbo(抜粋)

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